「仕事でクタクタになって帰宅した時、あの愛らしい『ブサカワ』な顔で出迎えてくれたら、どんなに癒やされるだろう……」
毎日忙しく働く中で、ふとそんな妄想をしてしまうことはありませんか？ SNSで流れてくるエキゾチックショートヘアの動画を見て、そのコミカルな動きと愛嬌のある表情に心を奪われている方は多いはずです。
でも、同時にこんな不安も抱えているのではないでしょうか。「一人暮らしで留守番ばかりさせて、寂しい思いをさせないかな？」「顔が潰れているから病気になりやすいって聞くけど、私一人でケアや医療費を賄えるのかな？」と。
正直にお伝えします。エキゾチックショートヘアは、決して「手のかからない猫」ではありません。 毎日の顔拭きも必要ですし、徹底した温度管理も欠かせません。
しかし、正しい知識と事前の準備さえあれば、エキゾチックショートヘアは忙しい一人暮らしの女性にとって、これ以上ないほど愛に溢れた最高のパートナーになります。
この記事では、エキゾチックショートヘアと12年間暮らし、酸いも甘いも噛み分けた筆者が、性格のリアルから、毎日のケアの手間、そして生涯にかかるお金の話まで、包み隠さずお伝えします。「可愛い」の裏にある現実を知った上で、それでもこの子を愛せるか。その覚悟が決まった時、あなたの新しい生活はきっと輝き始めます。
この記事を書いた人
高橋 ゆかり
愛玩動物飼養管理士 / 猫専門ライター
エキゾチックショートヘア飼育歴12年。現在は12歳と5歳の2匹と暮らす。「可愛いだけで飼うと後悔する」という厳しい現実も伝えつつ、対策さえすれば一人暮らしでも最高のパートナーになると実体験から保証する「頼れる先輩」。
本当に「穏やか」？エキゾチックショートヘアの性格と一人暮らしの相性
「パジャマ姿の猫」。エキゾチックショートヘアは、そのあまりの穏やかさと動きの少なさから、海外ではこう呼ばれることもあります。
実際に12年暮らしてみて感じますが、この表現は本当に的確です。私がパソコンで仕事をしている時も、彼らはデスクの横でじっと寝ているか、静かにこちらを見つめているだけ。激しく走り回って部屋を荒らすことも、大声で鳴いて近所迷惑になることもほとんどありません。この「穏やかで静かな性格」は、マンションでの一人暮らしにおいて最強のメリットと言えるでしょう。
しかし、この穏やかさには裏返しとなるリスクがあります。それが「分離不安」です。
甘えん坊ゆえの「分離不安」リスク
エキゾチックショートヘアは、飼い主への依存度が非常に高い猫種です。彼らにとって飼い主は「ご飯をくれる人」以上の、「心の安定剤」のような存在なのです。
そのため、エキゾチックショートヘアの「甘えん坊な性格」は、長時間の留守番によって「分離不安」という精神的なストレス症状を引き起こすリスクと常に隣り合わせです。